2009-02-05
ラースと、その彼女
★★★★★
なんとも、良い映画を観たなぁと言う気分でいっぱい。幸せな気持ちで胸が満たされた。
過去のトラウマから女性と上手く接する事が出来ないラース。ある日突然リアルドールのビアンカを恋人として紹介するラースだが、これまでの彼の人柄の良さから困惑しながらも町の人々はビアンカを独りの女性として接する。
純粋に人間の善良な部分のみを信じて作られたこの作品。ラースがどのような窮地に追い込まれて行くのかと最後までハラハラとする気持ちもあったが、善良さを押し付ける事無くこんなにも素直に受け入れられたのは、人々の戸惑う姿や怒りも描き込まれていたからなのだろう。
誰にだって欠点はある。人に話せないトラウマだって。でも自分が人と真っすぐに接していればきっと手は差し伸べられる。そう信じたいしそうあって欲しい。ストレスの多い社会生活や複雑な家庭環境の中で歪んだ精神状態を保持して生きなければならない人も増えている。そんな人々への接し方に対する強いメッセージとも受け取れたこの作品。向かい合って受け入れる事が如何に大切なのかを教えてくれた。
ラース役のライアン・ゴズリング、ラースの兄ガス役のポール・シュナイダー、ガスの妻カリン役のエミリー・モーティマーらを始め脇役達の演技も素晴らしい。
そして雪深い自然豊かな風景にマッチしたシンプルで可愛らしい衣装がとても素敵。
「ラースと、その彼女」ホームページ
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