2009-03-01

チェ39歳別れの手紙


★★★★☆
 「チェ28歳の革命」を観てこそ、引き立つ映画。チェ28歳での成功と団結力が39歳では失敗と裏切りに代わり、処刑に至る。あんな成功を築いたゲバラが・・・とキューバ革命での成功を回想する事でボリビアでの悲惨さが増す。特に処刑前にゲバラに浴びせられた言葉「お前はジャングルで・・・、フィデルは優雅にご昼食。」と言う台詞にハッとさせられた(台詞のゴロがよくてなんか気に入ってしまった)。
 28歳も39歳もドキュメンタリータッチにこだわって、ゲバラ以外の回りの情勢が不明瞭。なぜ、ボリビア人はゲバラ達をキューバ人のように受け入れられなかったのか。ボリビア政府軍の介入はどのようなものだったのか。そしてボリビアへ向かう前に変装して自宅を訪れた場面の分かり難さ。結局はゲバラマニアにしか分かり得ない仕上がりになってしまっている。
 ソダーバーグ監督のゲバラへの熱い思いは伝わるが、2本共観ても宣伝と監督の名前に押されてロードショウと化した単館系映画と言わざるを得ない気がするのでした。

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